なんでiMacってそんな売れるの? 本当にそれでいいの?

パソコン市場低迷と言われる中、Appleだけは好調のようで、特にiMacが(真のApple好調の牽引役はiPhoneですけどね)、シェアを伸ばし続けているという記事をよく見かけます。
弊社でも、デスクトップMacのトラブルでご相談をよく頂きますが、確かにそのほとんどはiMacです。
iMacならば机の上はスッキリするし、シンプルデザインのおかげで、リビングであろうと事務所であろうと、どこに置いても馴染みますから、重宝されるのもよく分かります。しかし、故障したiMacを見るにつけ、心の中では、なんとなくもの哀しい気分になるのです。

というのも、旧来PCのように、本体とディスプレイが分かれたセパレートタイプであれば、どこかが壊れても、壊れた所だけ直すか交換すれば、すみます。ディスプレイが壊れただけであれば、わざわざ弊社の出張レスキューやサポートの手を借りるまでもなく、お客様ご自身で対処する事も可能でしょう。しかしiMacは、そうはいきません。
修理をしようとしても、簡単には中に手を入れさせてくれないマシンですから、腕におぼえがなければ、メーカーや弊社のようなサポート業者を頼るしかありません。そこは、ユーザーが中を触る事を考えて作られたMacProとは大違いです。
また、もし捨てて買い替えるにしても、コンピュータ本体の回路が壊れただけでも液晶モニタごと捨てねばならない、またその逆に、液晶モニタが壊れただけでもコンピュータ本体も捨てねばならないという、なんとも豪快な、パソコンです。
そもそもiMacの造りは、開けて修理するということを考えては作られておらず、その傾向は、2012年モデルの、最終組立段階でネジを排して接着剤で組み立てる構造になったあたりから、決定的になりました。接着剤では、一度分解してしまうと、(新品の接着剤シートがなければ完全には)元に戻せませんからね…

パソコンで最も壊れやすい部品の一つは、駆動部を持つハードディスクです。その壊れやすいパーツが壊れてしまえば、基本的に修理するということを考えずに作られているiMacは、その時点でおしまい。これで寿命! ということになります。
そこを無理して開けて、部品を交換して延命を図るのがメーカーの修理サービスや私たちPC修理業者なのですが、肝心のメーカーサポートは、いつまでも古い機種を相手にはしてくれません。2016年の4月2日今日現在で、メーカーのサポート対象となっているiMacは、2010年モデルまで。2009年より以前の物は、もうメーカーでは修理を受け付けてくれない、レガシーマシンとなっています。
箱形MacProの時代は、ハードディスクの交換方法はマニュアルにも記載がありましたので、その取扱はユーザーの手に委ねられていたため、ハードディスク故障程度では、寿命に影響しないマシンでした(他の部分で思わぬ弱点があったりはしましたが…(^_^;))。
MacProと同様の、本体とモニタがセパレートなMacMiniは、2012年以降も、2014年の現行モデルとなっても、ネジで組み立てられているので、まだバラしても、元に戻す事が出来ます。MacProのように、ユーザーズマニュアルで交換手順を示されてはいませんが、適切なネジ回しを用意すれば、手先の器用なユーザーでしたら、ご自分でハードディスク交換も可能です。その難易度は、iMacの比ではありません。

そんなこんなを思っていると、どうしてもiMacを見ると、哀しい気分になるのです。快調に動いてくれている間は、「iMacって、なんて素敵なマシンだ!」と、確かに思います。けれど、一旦トラブルが起こると、なんてツブシの効かないマシンなんだ!と、お客様の立場で考えると、哀しくなるのです。

iMacは、おいそれと中を開けさせてはくれませんから、中に溜まったホコリの掃除もままなりません。そのため排熱がうまくいかなくなって、電源ユニットなど、非駆動系の回路部の寿命をすらも縮めたのではないかと、思われる個体も多く見てきました。
ハードディスクの寿命や、ユーザーが中を掃除できない構造、またメーカー修理受付期間等を考えると、Appleが想定しているiMacの寿命は概ね5年程度ではないかと想像できます。しかし、5年ごとに買い替えるマシンにしては、24インチや27インチなんて、あまりにも高過ぎではないでしょうか。そう考えると、ライフスタイルに影響する寝室やリビングに置く場合とはまた違う、オフィスや仕事場に置くようなマシンは、故障時や買い替え時の効率を考えると、一体型にこだわるなんて、バカげているようにも思えます。
そうなると、デスクトップMacの選択肢は、MacProかmacMiniしか残りませんが、MacProは動画編集や3D作業を多用するような、強力なマシンパワーを必要とするユーザーには不可欠ですが、2D作品の製作作業だけしかしないような現場では、オーバースペック過ぎて、その購入費のほとんどは、ドブに捨てるような事にもなりかねません。
一方のMacMiniは、プロユーザーやMac歴の長い人の間では、入門用の安価な非力マシンといった先入観が根強くあり、イメージ的に「嫌われてる感」があります。そのため、実際には20121年モデルからのMacMiniは、パワーも拡張性も与えらた、プロフェッショナルユースにも十分耐えられるマシンとなっていることに気付いていないプロユーザーは少なくありません。
それ以前のモデルは、確かに安くてショぼいMacでしたが、技術向上で2.5インチハードディスクの寿命も伸びていますし、CPUにCore iシリーズを載せるようになってからは、処理能力も向上し、DTPや2Dデザインなどをこなすには十分なパワーを備えています。ハードディスクが壊れても、iMacに比べると交換は遥かに簡単ですからマシン寿命の延命もはかりやすく、もし本体が壊れて買い替えねばならなくなっても、他のMacに比べればリーズナブルですから、突発的な出費の負担も減らせます。
そんなこんなと考えると、何でみんなiMacばっかり、選んじゃうのかな〜?って、不思議に思うのです。

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