再び、熊本へボランティアに行ってきました

前回の訪問から約1ヶ月。最初の地震に見舞われてから約40日が経過した被災地を5月25日、再びボランティアとして訪れてきました。
当初は、被害がより大きいとされる南阿蘇村の立野に入る予定で、事前登録も、装備品も全て準備万端整えて向かったのですが、ゴミ集積場が満杯になってしまった影響や悪天候もあって、結局、今回の訪問中は南阿蘇村での活動機会は無くなってしまい、急遽予定を変更し、前回と同じ益城町に入ってきました。
急遽の予定変更のため、向こうで何をするかは現場で探そう、と言うことになり、今回は1日は知人がボランティアとして運営に入っていた避難所へ。残り2日は、益城町ボランティアセンターで、市民からの支援依頼に応える形で、瓦礫撤去や集積場への運搬に携わってきました。
前回は、地震発生後十余日という非常時状態下で、次から次へと現れる山積みの問題を前に、とにかく何でも手当たり次第に、誰もが場当たり的な対応に負われるような状況でした。しかしそれから1ヶ月という時間が経った今は、たとえ非常事態の避難所ではあっても、そこには非常時は非常時の中での秩序が確立しつつあるようです。
それは、避難されておられる方々に良い環境をもたらす秩序もあれば、公平さや問題回避を考えがちな お役所的な秩序といったものも見受けられました。しかし、そんないい意味での秩序も、う〜んと思うような秩序も全てひっくるめて、あの日から確実に、少しずつでも、復興に向けて、また普通の生活に向けて、前進しつつあるのだなぁと、感じて帰ってきました。

現地で求められているボランティアの活動内容も、地震が発生してまだ間も無い頃だった前回は、避難に関係することがほとんどで、今この瞬間をどう同乗り切るかといった感じが多分にありました。しかし今回は、個々の家の片づけなど、これからの復興に、そして前進することに繋がって行くための準備、といったお手伝いが増えてきたように感じます。

今回、避難所は一日だけしか訪れなかったのですが、そこでは、衣食住の支援態勢については、居住区画を分けるパーテーションや食事の焚き出しなど、ハード面の整備は既に整っており(ただし、避難者の方々にとっては決して完全でもなければ快適でもないと思いますが…)、日々の掃除や慰労といった環境整備のソフト面でも、避難所運営者の方々だけでなく、避難者さんたち自身の協力体制もあって、不便な中にも先にも述べたような、秩序立った避難所運営がなされているように見えました。
そこで感じたのは、既に今は避難所では、マンパワーもさることながら、いかに上手く避難所を運営して行くかと言った、ソフト面でのさらなる充実が、より必要とされているのだなぁ、ということ。
そこでは、単なるお手伝いのボランティアではなく、避難所運営の経験や、心理や医療など理論的な裏打ちのあるプロフェッショナルがより求められる場なのだろうという思いに至り、そのこともあって、翌日以降は、町が開設したボランティアセンターに詰めることとしました。
ボランティアセンターでは、個々に寄せられる被災された方々からの依頼にお応えする形で、マンパワー提供型のボランティア活動が、まさに求められている真っ最中。
今、被災地では、倒壊塀の撤去や廃棄物の取りまとめ、運搬といった、まさにマンパワーが必要とされていて、私も今回、それらの作業に携わってきたのですが、必要とされているのは人力だけではありません。廃棄物を運搬するためのトラックも大幅に不足しています。ボランティアセンターが掻き集めたトラックだけでは、効率的に需要に応えられるだけの台数には届かず、ボランティアの方々が乗り付けてきたトラックもフル稼働のようでしたが、日によっては、提供されるトラックの台数も十分ではないようです。ですからもし今後、トラックをお持ちの方がボランティアとして現地へ入る予定があるのでしたら、できるだけ、トラックで現地入りしてあげてください。
それもできれば、大きなトラックより、小回りの利く軽トラックが、被災地では重宝されます。幅のある大きなトラックだと、荷物は多く運べますが、入れる道が限られてしまいます。狭い道にも入って行ける軽トラでしたら、行き先について制約がかけられることがありませんし、運ぶ廃棄物が多ければ、台数があれば2台3台と連ねることで、大きなトラックの輸送力と同等の力を発揮できます。
住宅街の中では、今はまだまだ道路の半分を瓦礫が塞いでいる箇所も多くあります。鉄筋が入った頑丈なブロック塀の解体でも、ハンマーとワイヤーカッターと人力だけでコツコツと崩していくようなボランティアの作業レベルには、軽トラが丁度いいサイズなのです。

また今回、対応してきた依頼の中には、土のう数袋程度の運搬依頼もありました。私はハッチバック式の小さな乗用車で行ったのですが、リアシートを全て畳んでしまえば、小さな乗用車でも、頑張れば土のうは5〜10袋ぐらい載せられます。実際、私の小さな車でも、土のう6袋とか9袋載せて運んできました。ですから、たとえ軽トラは持っていなくても、車でボランティアに参加される場合は、車内に敷けるサイズのブルーシートを1枚、持参して行けば、きっと何かの役に立つことでしょう。
それと、土のうを満載にして気付いたのが、タイヤ空気圧。私の車は、荷重満載時の指定空気圧が通常時よりもかなり高い数値で指定されているのですが、今回はそこまで気を回さずに出かけてしまったので、低い空気圧のままで、土のうを満載してしまいました。今後ボランティアに車で参加する時は、念のため空気圧を高めてから出かけようと思います(もしくは、現地到着前にスタンドで空気を入れておくようにしたいと思います)。

運搬に関して、不足しているのはトラックだけではありません。ボランティアセンターが掻き集めた軽トラは、すべてオートマで揃えるというわけにはいかず、マニュアル車も何台も並んでいました。しかし、マニュアル車を運転できる人は限られています。そのため、せっかくボランティアの人数も揃い軽トラもあるのに、それがマニュアル車のため出動できず待機状態に、という場面がありました。今回、私もマニュアルの軽トラで、何度か廃棄物の運搬をしましたが、運搬需要が増えるステージにおいては、マニュアル車を運転できるというだけでも、ボランティアへ参加する価値は十分にあると言えるでしょう。
このように、今 現地では、思わぬ局面で思わぬ人材が必要とされています。見ていれば、力仕事の家具起こしから、軽作業の補助、またガラスの破片拾いのように繊細な注意力が必要とされる作業もあったりと、多種多様な人材が幅広く求められています。ですから、誰でも健康でさえあれば、体力が無ければ無いなりに、力があればそれはそれなりに、そしてまた、たとえ手に技術がないと思っていても誰でも何か一つは持っているであろういろいろな特技は、どこでどう役に立つか分かりません。ですから、何があっても不思議じゃない被災地では、きっと誰でも何かお手伝いできることはあります。ですから時間と経済面で余裕のある方は、ぜひ、ボランティアに参加していただければと思います。

ただし、装備、準備は十分にしておいてください。そんなこと滅多に無いだろう、と思っていた釘の踏み抜きも、今回、初めて現場を目の当たりにして、驚きと同時に、恐怖も感じました(破傷風になると命取りですからね)。しかしそれと同時に、(そんなこと必要あるのかな…?と思いながらも)踏み抜き防止のクツ中敷を入れていたことに、ホッとした安堵感も(^^ゞ。

釘踏み抜き防止機能付安全靴(普通の靴でも踏み抜き防止中敷を入れればOK)と、ヘルメット、ゴーグル(か、メガネ)は、災害ボランティアの現場では、身を守る最低限の3種の神器です。それに加えて、長袖長ズボン、軍手、自分の食糧と水は必携。防塵マスク、革手袋(ガラスを扱う時)、長靴(踏み抜き防止中敷も入れておきましょうね)も、できるだけ用意しておきましょう。それでも怪我をする時はしてしまうものです。そんな時のために、忘れちゃいけない、ボランティア保険!
今、益城町のボランティアセンターでは、ボランティア保険に未加入の人でも、無料で保険加入の手続がされます(保険料はボランティアセンターが負担)。この保険は1年間有効で、益城町以外の場所でのボランティア活動でも保険の対象となるとのことですから、事前に保険加入の手続をする時間がなかった人でも、安心してボランティアに参加できるのではないでしょうか。しかも無料ですから!
(ただし、いつまで無料加入ができるのかは、定かではありません。予算が尽きれば終わるかも…?)

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